久しぶりの安威川で「After you」について考えるの巻き


2022年11月 2日(水)    kumanoayu


写真① 夕方5時半ごろの夕景西の空です。ぼつぼつ暗くなってきました。


 久しぶり(と言っても4日間)に安威川に戻ってきました。昨日は雨だったので少し横着して歩数積み立ての歩行をサボってしまいました。サボってしまったというより、「ゆっくり休養せい!」と言う女神さまの誘惑に気持ちが揺らいでしまったのかもしれません。


おかげ様で本日の歩行はいつもと違って最初から足取りも軽く順調そのものでした。いつもは片道5kmポスト地点で折り返すのですが、本日は5,5kmポストまで伸ばしました。なんだかんだで17,500歩(11,6km)、昨日の不足を少しでも補充しょうと言う魂胆が右能に働きかけたのかも知れません!


写真② 河川敷の剪定、刈込、除草の作業が続行中。私が遊歩する左岸の区間は殆んど
            終了して、その作業はぼつぼつ右岸に移っています。


夏の間1~2m近くまで成長していた雑草類、いやがうえにも狭くしていた遊
歩通路が広く使えるようになり、おかげ様で対向者が来ても「After you」をし
て道を譲る気遣いする必要も、当分の間、無さそうである。
これから寒さに向かうので彼らの成長は鈍足と言えよう!


「After you」 = 「お先にどうぞ」 と言う翻訳で良いと思っていますが!


 昔かなり若い頃、勤務していた会社(メーカー)のビジネス活動でイギリスに出張したことがあった。訪問先は日本の大手商社でありその現地の商社マンと私が勤務していた会社が製造する産業機械装置を同国内の顧客に売り込む仕事であった。
この時現地採用のイギリス人社員と数日間行動を共にしたので有るが、私は英語が殆どと言ってしゃべれないので、それを分かっている彼はまあいろいろ気遣ってくれて体調を崩すことも無く、何とか仕事も食事も完遂したのでした。


その彼がいの一番に教えてくれたのが 「After you」 だったのです。
「 ”British gentleman manners” を貴君に教えましょう。この国で行動するからには、このことをしっかり覚えて行動してもらいたい。其のことによって貴君はGentlemanとして尊敬のまなざしで認めてもらえることでありましょう」
イギリス人のほんまもんの英語で流暢にのたまわれたのですが、おおよそこのような意味だったと思います。
そして続けて曰く、「ただ口からしゃべるだけではいけない、相手の目をしっかりと見て、そしてSmile で、右手を広げ『どうぞ!』と言うつもりで身体を右に90 度旋回させることです。それによって狭い通路でも身体半分広くなるのです」と所作まで教えて頂いたのです。


写真③ 安威川の水量がかなり少なくなっています。緑色をした藻でしょうか
    コンクリート面の水路にへばりついて来ています。


 おかげ様でビジネスは現地商社ご担当者様のご活躍もあり、所期の目的が達成されたのです。今はどうか知らないが当時の海外出張と言えば内緒の話「仕事半分、遊び半分」という言葉があったやに記憶しています(全てが全てそうだと言っているわけでは有りません。しかし古き良き時代のお話です)


そしてさすが気配り上手の大手商社マンさん、ビジネスが所期の目的を達成できたことも有り、ゴルフ好きの私に気遣って下さり、ゴルフコースの手配をしてくれたのです。

写真④ ロンドン郊外にある「セルスドンパークホテル」Selsdon Park Hotel & Golf Club


 ロンドン郊外の広大な敷地を有する歴史ある建物が、ホテル、レストランとして使用されていて、ゴルフコースの他に周りにはスポーツとフイットネス施設として、テニスコート、水泳プール、乗馬場、などの運動設備が整っています。


週末の金曜日の夜はホテル内の広いホールで「ダンスパーテイ」が催され、綺麗に着飾った紳士淑女がオーケストラの演奏でこの日のためにと言う思いでしょうか、楽しくダンスに興じています。
私はダンスなどする気は有りませんでしたが(踊れと言われても踊れません)本場の皆様の生活の一旦を見てみたいとの好奇心から、そのホールの広い正面からでなく、横のやや狭い出入り口から入ろうと思って歩を進めたのです。
すると向こうから綺麗に着飾った若い女性がダンスの途中で休憩か何か知りませんが、とにかくこちらに向かって歩を進めて来たのです。
このままでは狭い出入り口なのでぶつかってしまう恐れがあることは自明の理でした。そこで咄嗟にひらめきました。イギリス人から教えてもらったあの「After you」 を使ってみよう!と。勿論右手を広げ身体を90度旋回させて、狭い通路を身体半身の分広く確保するのです。考えている間に向こうの相手もあっという間に歩を進めて接近してきます。悠長なことはしておれません。


「実行してみよう!」と決心しました。日本では少し恥ずかしいという気持ちが先に立ったかも知れませんが、ここは外国、周りには誰一人日本人はいてません。
堂々と平然と 「After you」 相手の目を見て言ってみました。美しすぎるほどのダンスのために綺麗に着飾ったであろうその若い女性が私の顔をしっかりと見据えて「Thank you 」と、この国のKinngs Englishでのたまわってくれたのです。
「きちんと通じた!なんとべっぴんさんであったことか!」 同時に二つの感嘆と喜びそれからゆっくりとジワリとくる感激が脳裏を駆け巡りました。
こののち日本に戻ってからも私はイギリス人から学んだ 「After you」 を機会あるごとに使っています。あの身振り手振りで仕込んでくれたBritish gentlemanに感謝しながら。                       
                                                                                                                               (おわり)


写真⑤ イオンフード茨木太田店付近の安威川は少し深みのある緩やかな流れ
   がしばらく続いています。そこでは体調凡そ60cm くらいの結構大きな野生の「鯉」            でしょうか、30匹くらいが楽しそうに悠然と泳いでいます。
   いつもカモとかコサギとかに注目しているので、今日は「鯉」に敬意を表してカメラに納めました。