何でも川に捨てるという文化の名残リについて考えるの巻き

安威川でのごみひろい修養編


2023年2月22日(水)    kumanoayu


写真① 2月22日 太陽が燦燦、冷たい風は無し。「水温む」の形容詞が似合う今日の安威
          川散策でした。茨木川との合流点から下流の「西河原新橋/鉄橋」を望みます。


 21日(火)の読売新聞朝刊・地域(関西)版に次のような記事が掲載されていたので、お目通しの皆様もいらっしゃるかも知れませんが、概ね下記の内容でした。関大北陽高(大阪市東淀川区)の235 人が「淀川大清掃」に取り組んだ。淀川河川公園(豊里地区=同区)で、空き缶や ペットボトル などを拾い、集めた。「思っていたよりもごみは少なかったが、たばこの吸い殻が多かった」おおよそこんな内容でした。


やはり「たばこの吸い殻が多かった」と感想を述べておられました。
若い方たちの行動に感謝して賛辞を贈りたいと思います。


写真② 少し下ると下流に「西河原新橋/鉄橋」が見えて来ます。
    (安威川左岸から下流方向を望みます)


私が主に テリトリー として行動している安威川散策路においても然りなのです。
ペットボトル や空き缶に比べると小さなものですが、数量的には圧倒的に多いです。ペットボトル や空き缶がゼロに近い日でもタバコのそれは私が行動している全区間に亘って平均的に「ポイ捨て」されています。無い日は無いのです。


軽犯罪法は軽度の法律違反への刑罰を定めた法律で、タバコのポイ捨ては軽犯罪法第1条27号に違反し、【30日未満の拘留か1000円以上1万円未満の科料】に処せられます。 軽犯罪であっても、れっきとした犯罪行為であることは間違いありません。
「刑事事件弁護士ナビ」のページから引用


写真③ うららかなお散歩日和、陸に上がったネギを背負っていない  “カモ軍団”
    安威川左岸にて写す。


河川に平気な気持ちで不法投棄する行為なぜ平気でポイ捨て出来るのでしょうか!
◆ 川は何でも流し去ってくれる。
 昔は、と言っても5,60年前の頃の話。現代程資源や資材が豊富にあった訳では無く、家庭からは生ごみが中心で、樹脂とか紙でできた容器などは殆ど無かった。ガラス瓶も貴重品でお酒とかお醤油などは家庭で各々のボトルが所有されていて、その空瓶容器を持って販売店に買いに行っていた。お店では ”量り売り” と言って大きな樽の液体注ぎだし口から持参したボトルに壜口いっぱいまで注入して販売してくれていた。


食器類も陶磁器やガラス製の製品で樹脂製は皆無に近かった。従ってうっかりすると割れてしまうことが有る。分別廃棄、回収など当然ながら無い時代なので割れた容器類は近くの川に捨てに行くので有った。川には上流から下流に掛けて何ヶ所か、捨て場が決まっていた。その場所に近い住宅の方達がそこに捨てるのである。


写真④ いつも泳いで遊んでいた川ですが、ガラスの破壜などが普通に廃棄されていま
    した。


私が育った村ではとてもきれいな河川であった。泳ぎながら飲めるほどの綺麗な水であったのである。本流の川に流れ込む小さな細い川が幾本か有ったものだ。いわゆる「谷川」という小さな川で本流に比べると一段と水温が低い。上水道の無い時代なので、自宅の井戸水をくみ上げるよりも野菜類の洗いなどはここまで来て洗っていた。洗濯もここまで来ていた。おおよそ各家庭から歩いて10~15分の距離で有った。


少し話を戻すことにしましょう! 硝子壜や瀬戸物陶磁器製のお皿の割れ物を所定の川に捨てるのであるが、これらは大抵そこそこの大雨で増水すると下流に流下していく。その道中で石にぶつかり、もみ合いへし合いで、粉々に割れて小さくなり、やがては荒っぽい砂礫と変化するのである。この時代はこうした自然に還る時代で有って、廃棄物法律がどうのこうのってのは無かった時代だったようである。時代が変わり人口が増えて生活そのものに統制や統括を設けないと争いのもとになるといけないということで「お定め事、決まり事、規則、条例、法律」などが生活の中に入り込んでくるようになるので有りましょうか!。


写真⑤ 安威川左岸「先鉾橋」近くの裏法面側住宅地にて、開花が進む「紅梅」です。
    (2月22日写す)


捨てられた当初は踏みつけたりすると足を切る恐れが有ったので、要注意が必要であったが、村の子供たちにとってはそんなことくらいは朝飯前でその場所を避けて水遊びに興じたものである。素足で泳ぐのが普通で有った時代でした。


思うに現代ほど複雑な化学加工物質などが皆無に近い時代でしたから 川にゴミを不法投棄する良からぬ文化は、太古の昔から、要らぬものは土に埋めるか、燃やすか、はたまた何でも川に捨てるという文化の名残リではなかろうかと  kumanoayu は考えるのであります。
勿論、名残りであっても時代が変わり生活そのものに色々と法律が制定されています。
名残りの前に法律を遵守するのが国民の義務であることは申すまでも有りません。
                                   (おわり)

写真⑥ 安威川にて17時に写す。西に落ちる夕陽と川面に映ったその夕陽の二重唱。