この歳になって猶「郷に入っては郷に従え」を思い出すの巻き

2023年 7月 9日(日)  kumanoayu 


写真① 茨木市・安威川の散策開始地点の近く太田中学校横から下流方向を
    望む。この頃は傘は不要となっていた。 (23.07.09 15 時ごろ)


 今日は朝から、それこそ今年初めて遭遇するであろうと思うような真面目な「梅雨」に出会った思いがある。風は無い、雨は傘が要らないかというとそうでも無い。傘無しで歩くと時間と共に蓄積効果で段々と衣服が濡れて来る。最初は軽いお湿りの感じでまあ何とかなるか!と思っていてもそのうち段々と雨の重みを感じて来るようになったらもうおしまいである。
そして「湿気」が真面目に強く感じられる。湿度計を見るとなんと84%を確認した。


近年はエアコンが発達普及して久しいので、この大阪においても暑いとか、蒸し暑いとかそれほど苦痛に感じたことは無かったが、さすがに今朝は何十年ぶりであったろうか、昔の大阪の蒸し暑さを思い起こすことに出くわした。


写真② 大阪府・「茨木市立西河原市民プール」・ゲストよりも監視員の方がぎょうさんお
    ってやなあ! そのうち逆転やけどな! (23.07.08 )


昔のことを言うと「鬼に笑われる」と言うが、私の年寄り年代は家庭用のエアコンが普及していない時代を乗り越えて来たものである。
若い頃はこの大阪の蒸し暑さが天敵のように感じられていたものであった。
そしてついに大阪の蒸し暑さから脱出して北海道の札幌に飛んで(と言っても Air では無い)行くという当時としてはかなりの一大決心をした。


当時は「青函連絡船」という大きな フエリーボート で列車ごと海を越えて青森から「道」に渡ったものである。そして夜は夏と云えども真面目に冬用の布団を枚かぶって寝たものである。こうして暑い大阪のひと夏を別天地で過ごすという至福の幸せを体験して、雪で道路が凍結する冬を前にして、再びこの大阪に舞い戻って来たのである。


写真③ 北海道・帯広郊外「牧草ロール」の加工中。


それから50年ほど経過した今日に話は目まぐるしくジャンプする。
今やこの大阪においても私たちの生活環境は大きく様変わりした。エアコンの無いご家庭は無いに等しいと云えるのではなかろうか!


その後、懐かしい北海道にも何度かビジネス出張の機会があり(今度は ジエット 機で)札幌だけではなく数年の間に広範囲の地をを飛んでそして走り回った。


時代は大きく移り自分も既に 時間勤務の体制から解き放たれて数年が経つ。
その年の月の末頃であったが、また札幌郊外で宿泊する機会があった。
ビジネス と云えども憧れの北海道、気持ちはルンルンである。
郊外なので大きな ホテル らしい建物が無く、ビジネス 旅館という構図であった。


写真④ 北海道・JR摩周駅


その日は「道」にしては珍しくアンラッキイ(unlucky) にも大嫌いな蒸し暑い日で有った。
昼間の汗をきれいさっぱり流して ほっと一息と思ったが、部屋には エアコン 設備が無いではないか! えっ、嘘でしょう! いや本当です。無いのです。道ではこれが常識で当たり前のようなのです。
嘘でしょう」なんて言おうものなら怪訝な顔をされかねない異様な空気になる雰囲気なのです。ここは「」、我慢。


「では扇風機借してもらえますか!?」
「必要ないのでおいてないんだわ!」 ☚ (北海道弁で)
「えっ! 😅 😅 😅 」      ☚ (関西弁で)


冷蔵庫だけは小型であったが設備されていた。そのドアを開けて枕をそこに向けて寝苦しい北海道の信じられないような長い長い夜を寝不足状態で朝を迎えた。


「郷に入っては郷に従え」 ここで初めてこのフレーズの真髄に接近した気がした。 


                                   (おわり)


写真⑤ 北海道・霧の摩周湖